AAAで調査

みなさま


冬の足音が聞こえてくる季節になりました。お変わりありませんでしょうか?

AAAのフォローアップMLの参加者のお一人からいただいたメールを、ご本人から承諾をいただきましたので、以下に掲載させていただきます。


副田(フォローアップMLに掲載した記事と同じです)

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施設虐待の通報があり、特養に事実確認のための訪問調査に入りました。
以前入った際には、「敵対的」とまではいかなくても、自分たちはこれだけ頑張っているのにショックを受けた、等の拒否的な感想を後で耳にしました。
「それは、そうだよなあ」と日頃現場の大変さを目にしているだけに、よくわかります。


そこで、今回は、AAAで学んだことを活かして、聞き取り調査の質問を変えてみました。最初は、日頃職場で取り組んでいる試みや工夫している点の話を聞かせていただくことから入ります。


そしてケアをする際に大変だと感じていることを聞き、そこへの支援体制、職場のコミュニケーションの状況等を聞いた後に本題の虐待通報に係る質問に移ります。合間にも、コンプリメントを入れるのはもちろんですが・・・。
そして、最後は、もし自分が施設長だとしたら、この施設をどんな特養にしていきたいか?と夢や理想を語っていただきました。

当然と言えば当然ですが、以前は硬い感じでのやりとりでしたが、今回は、結構間に笑いも交え、やわらかな面と厳しい面との両方で話ができ、聞き取りの対象者も自分の日頃の思いを語ることができたような印象でした。


確かに調査に入られたこと自体は、いい感じを持てるはずもありませんし、施設職員がどのように感じたかはわかりませんが、事務的な聞き取りにはならないように配慮しました。そして、最後の質問では結構本音が出てきて、そこから施設の実情が見えることもありました。


理事者側への質問は、ある意味厳しくて当然ですが、現場で働く職員にはエンパワメントにもつながる聞き取りができたらいいな、と考えていたので、幸い?なことに今回試してみる機会を持てました。


もちろん、こうしたやり取りをしたからと言ってすぐにどうこうなるわけではありませんが、私以外の聞き取る側の職員からの感想としても、聞きやすかったし本音も見えてよかった、と好評でした。


一般的な訪問調査マニュアルには書かれていない質問だけに、果たしてこれでいいのかわかりません。調査は調査だからそこはシビアに、コンプリメントは別の研修等で行った方がいいという考えもあると思います。


虐待の通報内容が生命の安全に関わるような重大事態であれば、もっとシビアな面での聞き取りが当然必要になるでしょう。通報の中身による取捨選択が求められると思います。

AAAの考え方やスキルが、どんな場面に有効か検証でき、そして、すぐに有効でない場合には、どういうプロセスを間に入れたら有効性が増すか、そんなことも学べたら、ありがたいな、と思います。


みなさまのご意見をお聞かせください。

******** 以上です。