「ほめること」?「ねぎらうこと」?

安心づくり・安全探しアプローチの効果を一番高めるものは適切な「ことばかけ」です。
その「言葉かけ」の中でも一番大事なのが「ほめること・ねぎらうこと」です。
解決志向アプローチ関連書籍では「コンプリメント」という英語がそのままカタカナで紹介されています。

しかし普段の実践現場の中で、相談が不得意な人ほど「ほめる・ねぎらう」ことに対して違和感や抵抗感を感じていらっしゃるようです。日本の文化にそぐわない、と感じる方もいらっしゃいます。『ほめる』とか『ねぎらう』というと、どうしても「上から目線になってしまうような気がして、引っかかってしまう」という方もいます。

そういう場合は、あえて「コンプリメント」というカタカナのことばを意識してもらった方がいいかもしれません。

大事なことは、利用者さんやご家族に対して、心底から、
「ああ、この方って、すごい」
と感じて、それを態度や行動や言葉で伝えることです。
相手を説得して「あなたはスゴイ人ですと思いなさい」という訳ではないのです。自分がこころの中で「この人スゴイ」と思いこんでいても、なかなか伝わらないので、ちょっと頑張って、表に出そう、とそこだけ意識していただければ、と思います。

そのことの効果は、実践されている方ならすぐに気づかれることでしょう。
利用者さんやご家族の、表情や態度が、ほんのちょっぴりでも、和らぐからです。うれしそうな笑顔になることすら、あります。

そんなやりとりを、作っていただけますように。